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第11号(2008-12-15) >

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タイトル: Eugenics and the politics of procreation in Japan
その他のタイトル: 日本における優生主義と生殖のポリティクス
著者: KAKIMOTO, Yoshimi
柿本, 佳美
キーワード: eugenics
feminism
disabled people
social desire
science theory
優生主義
母性保護
遺伝
科学的真理
発行日: 2008年12月15日
出版者: 京都女子大学現代社会学部
抄録: This article aims to clarify the relation between the system of social value and the scientific theory in the history of Japanese eugenics. In these days, we used to see the eugenics as the discriminative theory for the disabled people. But when we see its face as the justification of the system of the social value, we can notice that the recognition implicit of the society is needed. In order to examine the relation between the science theory and the society, we must foresee the possibility of its modification by the people's desire in the context of the society, such as the acceptation of the eugenics in Japan.
本稿は、日本における優生主義の受容の歴史をたどり、優生主義の浸透が示す問題点をフェミニズムを含む社会改良思想との結びつきによって強化される社会の価値意識、および科学的知見の社会的受容から検討する。明治期から大正期にかけて、日本人の資質の向上は、富国強兵を目指す政府の方針としてだけでなく知識人の間においても関心の的であり、優生主義はこの目的に適合する思想であった。フェミニスト達の一部も優生主義を積極的に自らの主張のうちに取り入れていた。与謝野晶子と平塚らいてうとの論争から始まった母性保護論争(1918-1919)は、フェミニズムにおける優生主義の影響をよく示す例である。優生主義の急速な浸透は、自然科学の法則として示された遺伝と進化のメカニズムに依拠しつつも、当時の社会の価値意識と規範に則っていたからである。多様な価値観が可能となる社会を形成するには、自然科学上の知見の社会的受容のあり方についても考慮する必要があるだろう。
URI: http://hdl.handle.net/11173/406
出現コレクション:第11号(2008-12-15)

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