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心理臨床研究(こころの相談室) >
第07号(2015-03-31) >

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タイトル: 人は動物を見てどのようなことばを語るのか : 水族園における来園者の会話についての一考察
著者: 門多, 真弥
古田, 圭介
亀崎, 直樹
古池, 若葉
大矢, 大
キーワード: イルカ
動物介在療法
動物介在活動
ことば
発行日: 2015年3月31日
出版者: 京都女子大学大学院こころの相談室
抄録: 人は,感情や思考を,表情や態度だけではなく,ことばにあらわし他者に伝える。しかし,人と動物の関係を紐解く研究の中で,人のことばに焦点をあてたものは決して多くはない。そこで,人が動物をみてどのようなことばを発するのか,そこにどのような意味が込められているのか,水族園で飼育されている「大水槽のサメ・エイ」「クラゲ」「ピラルク」「カメ」「ラッコ」「イルカ」の6つの動物を刺激として用いて比較し,検討することにした。結果,人は,動物ごとに異なる意味のことばを発することが分かった。特に,ラッコとイルカでは,人は親和感情に関することばを強く示した。また,特筆すべき点として,イルカでは,「この子,さっき私たちの方みてたよね?」など個体を識別するようなことばが得られた。これは,他の動物とは大きく異なる反応と言え,人がイルカの個性に注目し,他の動物よりも親しみを持ってイルカを認識していると考えられる。Levinson(1969)は,面接に介在する動物は,子どもなど,ことばで自己を表現することが難しいクライエントが自己を投影することのできるものだ,と述べている。このイルカへの親近感は,人がより円滑に,自己を投影することができる可能性を示しているだろう。
URI: http://hdl.handle.net/11173/2705
出現コレクション:第07号(2015-03-31)

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