Kyoto Women's University Academic Information Repository >
紀要論文(Bulletin Paper) >
現代社会研究科論集:京都女子大学大学院現代社会研究科紀要 >
第04号(2010-03-31) >
このアイテムの引用には次の識別子を使用してください:
http://hdl.handle.net/11173/251
|
タイトル: | 母子世帯の現状と問題点 |
著者: | 上村, 昌代 |
キーワード: | 母子世帯 就労 女性 |
発行日: | 2010年3月31日 |
出版者: | 京都女子大学 |
抄録: | 母子世帯の母親の就労率は8 割を超えている。このような高い就労率にもかかわらず、その多くの暮らし向きは苦しく、経済的に余裕を持てない生活である。この原因は所得の低さにある。国民生活基本調査(2007年)によれば、母子世帯の就労収入は児童のいる世帯の3 分の1 以下となっている。子育てと家計の主な担い手となった母親にとって、雇用条件の良い就職や転職は大変に難しいと考えられる。一般的に、結婚や出産によって離職した既婚女性が再就職する場合、彼女らをとりまく雇用条件は必ずしも恵まれているとは限らず、退職前に蓄積したキャリアを活かせることも難しい。また、子育てに関しては、男女平等社会と言われながらもなお、女性が行うものという性別役割分業の考え方がある。これが子育てをする母親の就労にとって不利な条件となっていることも否めない。母子世帯の多くの母親の働き方には、既婚女性のように子育てが一段落してからという時間的余裕や、家計の補助者的立場となる選択肢はない。子育ては女性だけが行うものでない。幼い子どもを育てる母親にとって、働きやすい雇用環境を整えていくために、社会全体のさらなる理解が求められる。このような理解が得られることで、子育てをする母親や母子世帯の母親の雇用環境が保障されていくことが期待される。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11173/251 |
出現コレクション: | 第04号(2010-03-31)
|
このリポジトリに保管されているアイテムは、他に指定されている場合を除き、著作権により保護されています。
|