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第160号(2017-01-31) >

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タイトル: 大根の弁
著者: 八木, 意知男
キーワード: 大根
薬種
救荒作物
大根の咒
発行日: 2017年1月31日
出版者: 京都女子大学国文学会
抄録: 大根なる野菜は、古来、日本の食材の主座を占めて今日に至る。特に冬季収穫が可能であった為救荒作物としての存在意味が大であった。大根は、間引き菜の段階から食材とされ、成長しては薬味・煮物・妻等として供され、別して各地で漬物として食されて来た。さらに子日祭をはじめとして、大根が供進される祭も行事も催されて来た。故に大根は風俗文化の華の一つである。 大根は、日本中に於いて栽培されているし外国の種も移入されている。日本各地で栽培されて品種は極めて多様である。多様であるが実は交雑の結果としての多様性であり、その中で伝統野菜と呼ばれるものがある。各都道府県の基準に於いて長い生産と地域生活の歴史が確認される野菜であるが、しかし、古く江戸期から同一品種とは限らない。大根は、夫婦和合(特に二股大根)・子孫繁栄の象徴とされる。為に、結婚式料理にも重用されて来た。拙稿「資料紹介『婚姻献立帳』(明治廿六年)」(『女子大國文』誌第百五十九号)に見た結婚式料理も大根を主役の一つとしている。しかし、今日これを思う人は少ない。彼此れ考え、『古事類苑』や『広文庫』に引かれていない資料を中心に大根を紹介する。
URI: http://hdl.handle.net/11173/2362
出現コレクション:第160号(2017-01-31)

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